こんにちは、コポローです。
今回は、民事訴訟法の司法試験考査員(学者枠)を紹介します。
司法試験の出題は、主として学者委員が問題案を持ち寄り、議論等を経て決まります。ですので、学者委員の関心や考え方を知っておくことは有益です。
以下では、2023年の司法試験委員(民事訴訟法学者)3名について、専門分野や著作を紹介します。
①菱 田 雄 郷(東京大学)
東京大学卒業。
専門は、多数当事者訴訟(訴訟参加など)です。
最近の論文等
「裁判手続とIT化の重要論点(NUMBER 006)書証と電子データの取調べ」ジュリスト (1549), 60-66, 2020-09
「いわゆる対世効とはどのようなものか (シンポジウム 第三者に対する判決効の拡張)」民事訴訟法雑誌66号114頁(2020)
口頭弁論終結後の承継人(最判昭和48・6・21) (特集 講義・民事訴訟法の重要判例)法学教室469号37頁(2019)
多数当事者論の新動向 (特集 次の世代の民事訴訟法に向かって : 現行民事訴訟法20年を契機に)論究ジュリスト24号49頁(2018)
「判決手続論の近況」法律時報 91(9), 44-49, 2019-08
菱田先生著作(共著)の教材↓
※旧版レビュー抜粋
・本書は、リ―ガルクエストらしく、学説にも配慮されている。訟法とい科目に苦手意識を持ちがちです。難しいことが、本書では分かりやすく、しかし深く説明されている。
・無味乾燥に思っていた民事訴訟法が正確な記述で、面白く、かつアカデミックにわかる。多数当事者関係もわかりやすく、多数の紙面を割いて説明してあり、まさに、眼からうろこです。
②名津井 吉裕(大阪大学)
京都大学卒。
専門分野は、当事者適格・当事者能力です。
最近の論文等
「補助参加(42条) (特集 条文で学ぶ民事訴訟法)」法学教室 (494), 10-15, 2021-11
「変動する第三者に対する判決効の拡張 」(シンポジウム 第三者に対する判決効の拡張)民事訴訟法雑誌66号103頁(2020)
「事例で考える民事訴訟法(第21回)補助参加・訴訟告知」法学教室 (471), 83-90, 2019-12
「(判例評釈)弁護士法23条の2第2項に基づく照会に対する報告をする義務があることの確認を求める訴えの適否[最高裁平成30.12.21判決]」 金融判例研究29号74頁(2019)
「事例で考える民事訴訟法(第17回)通常共同訴訟,同時審判申出共同訴訟」法学教室 (467), 105-112, 2019-08
「一部請求後の残部請求の処理」『高橋宏志先生古稀祝賀論文集・民事訴訟法の理論』921頁(2018)
「事例で考える民事訴訟法(第13回)既判力の主観的範囲」法学教室 (463), 105-112, 2019-04
(判例評釈)航空機騒音にかかる将来の損害賠償請求訴訟と請求適格(最判平成28・12・8)私法判例リマークス56号110頁(2018)
名津井先生執筆(共著)の教材はこちら↓
③ 山田 文(京都大学)
令和5年度から司法試験考査委員です。
最近の論文等
司法試験に関係しそうな最近の論文は見当たらなかったので、省略します。
最近の著作は下記の教材(および上記の基礎演習民事訴訟法)を参照してもらえれば十分かと。
山田文先生の執筆した教材(共著)はこちら↓
初学者から使える演習書で、基礎を徹底的に身に付けることができます。
他分野の考査委員についてはこちらをご覧ください
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