こんにちは、コポローです。
今回は、司法試験・予備試験の選択科目である、国際関係法(公法系)のおすすめの教科書・演習書・判例集を厳選して紹介します。
〇最初に読む入門書としては、下記の本が、おすすめです。
全体像や基本的な考え方がよく分かります!
・国際法の全体像を速攻でつかむのに最適。第2版になり、本文は202ページとさらに薄くなった。文章は平易で図表もあり、相変わらず読みやすい。
・1冊目の国際法のテキストとしては、お勧め。
〇オーソドックスな基本書としては、こちらがおすすめです。
・分かりづらい事を、なるべく端的に説明していると思う。
・この第4版は2021年3月の刊行なので、最新の内容という点で安心できる。文章がわかりやすいし、分量が手頃(本文389頁)なのがいい。国際経済法や国際環境法についても1章ずつ言及がある。ストゥディアを一読した後に読んだが、これが一冊目でもいいかも。
・細かく条約が書かれており使い易いです。
〇やや詳しい基本書としては、こちらがおすすめです。
※レビュー抜粋
・国際司法裁判所の判示の触れ方が浅いが、国際法全般に係る内容として、これまで読んだ国際法の書籍の中で最も詳細で丁寧な説明記述であり、しかも読みやすい。
本著は800頁以上あるが、国際法を真剣に勉強したい人には最適に感じます。とても読み応えがあり、時間をかけて読了すると、高い充実感が得られます。
唯一やや物足りない部分の国際司法裁判所の判示は、ジュリストの国際法判例集を別途購入し、並行して読むといいと思います。
・重要なことを正しく明確に箇条書きし、それが網羅的に行われ分厚い本になったという印象です。
・読みやすく最新情報を踏まえているのでテキストとしては申し分なし。初学者も負担にはならないテキストです。
〇国際法の学習には、条約集が必須です。こちらがコンパクトでおすすめです。
2023年版が3月に出ました!
※レビュー(旧版含む)抜粋
・国際法を勉強するにあたって、まず必要なのは法源。最も重要なのは条約等で、次いで国際司法裁判所等の判例。本書はまず前者の条約等を集約しています。国際判例については、同じ有斐閣の国際法判例百選を。
・なお、サイズと装丁が有斐閣のポケット六法と同じなので、併せて使いやすいです。
・内容的には、国内で販売されている中で学術レベルの最も高い条約集です。
京大系の学者による判例集で、百選よりも執筆者の平均クオリティが高いと思います。
・収録されている判例数が約200と多い(百選は110程度)。
・海洋法の分野の領域紛争では図示がある(百選にはない)。
〇演習書は下記のものが、非常におすすめです。
やや古いですが、他に良い演習書はありません。
・司法試験対策としては、ほぼ唯一の演習本のはずです。ちなみに、著者の1人は長年司法試験考査委員をお務めになった兼原先生なので、この意味でも司法試験向けです。特に、平成27年度司法試験では、ネタとも言える箇所が2箇所もありました。
・使い方としては、基本書の購読と百選の参照→本書で演習という流れで使用しました。本書は予め基本書の知識が入っていれば、かなり使いやすいものとなっています。ただ、解説はあるものの模範解答の類はないので、信頼できる人に添削をお願いするとよいでしょう。
・国際法のジャンルで、ようやくバリバリの学者による演習書が出た、という感じです(百選の編者もいる)。内容的には、各章の冒頭には、『プラクティス国際法講義』を凝縮したような解説があり、また、各章の設問も、かなり厚い説明がなされていて、巻末には本格的な総合問題もある(こちらも丁寧な解説あり。但し、全問題に「解答例」は無し)ので、演習書としては、丁寧な構成と言えるでしょう。ともかく、本書が、相当に貴重な存在であることは間違いありません。本書の刊行により、入門から各種筆記・論述試験の出口まで、ようやく国際法のテキスト類が揃ったことになります。
・本書は、かなり大人数での執筆だが、学者の教科書にありがちな、一人、二人、やたら自説を強調して、教科書として役に立たず、そもそも全体として全然一冊が整合しない、という弱点が抑えられている。編者が強力、かつ執筆者も既刊テキストから全く一緒で、企画趣旨をよく把握できたからだろうか、分量も各章大きなブレがなく、形式的にも、全体に統一感がある。内容も、各章の問題解説で、冒頭に必ず、何の実際の判決が元になっているかを公開してあるなど、自習も可能とする細かい配慮を感じる。基礎力を応用すべし、という視点が貫かれている。決して、雑で悪い本ではない
今回の記事は以上です。本記事は随時更新していく予定です(^^♪
それではまた!
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