こんにちは、コポローです。
今回は、民法の各種論述試験にむけた勉強のポイントと答案作成のポイントについて解説します!
(1)勉強のポイント
◎「各種場面でどの条文(制度)が使えるのか」を整理しておく。
→民法415条・709条などの責任規定や、物権的請求権、債権者代位権・詐害行為取消権などを適確に使いこなすことができるようにしましょう!
→教科書を読んでいてもなかなか記憶に定着しないので、ノートなどにまとめるとよいです。
◎上記各制度の要件について、具体例とともに整理する。
→試験では複数の論点が問題になりうるので、漏れがないように整理しましょう。
→最高裁判例は問われやすいので、重要な判例は百選などで押さえましょう。
(2)事例問題での答案作成のポイント(答案作成の手順)
⓪試験が始まったら、まず大問の数と配点を確認し、時間配分の目安を立てる。
※たとえば、大問が2問ある場合、1問目で時間を使いすぎないようにしましょう!
①各大問の事例文を読む前に、まず個々の設問に目を通し、何に注意して事例文を読むべきかを押さえる(ここ重要!)
→このように意識しないと、事例文を2度・3度読む羽目になります。
②そのうえで事例文を正確に読む。その際、余白に図を書くなどして、当事者関係などをしっかり把握する。
→問題文はしっかり読みましょう。誤読は致命傷になりえます(急がば回れ)。
③各設問を解くための答案構成をする(時間配分も考えつつ)。
→答案構成なしに書き始めると支離滅裂になる可能性が高いです。少なくとも一定の見通しは立てましょう。
→出題者が何を問うているか(中心的な論点。複数ありえます)を考え、その問いに正面からしっかりと答えるような答案構成にしましょう。些末な論点について長々書くのはNGです。
④実際に答案を書く(完璧な答案を目指すのではなく、配分した時間の中でベストを尽くす意識で!)
→コンパクトでわかりやすい記述を心がけましょう。
下記記事も参考にしてみてください。
⑤大問に配分した時間が来たら、途中でもいったん切り上げ、次の大問に行きましょう。
→完璧を目指してはいけません。優秀な人でも書きたいことの7割~8割しか書けませんが、それでもほぼ満点が取れます。残りの2~3割を書いても点数はあまり伸びません。その残り2~3割を書くために、次の大問の解答時間を削るのは愚策です。
(3)答案作成のポイント(内容面)
◎論述試験の際、条文は細かく示す。
→法律学の試験は、大部分において「条文を使いこなせるか」を問う試験なので、民法の条文を深く理解し(どこにどのような条文があるか大まかに理解しておくこと)、使いこなせることを答案で示しましょう。
→条だけでなく、項や号まで正確に引用しましょう!
◎判例がある場合は、賛成するにせよ反対するにせよ判例の立場を示す(その立場が判例であることも明示しましょう)。
→判例は条文の次に重要な法規範です。判決文や弁護士が書く各種書面でも、判例がある場合は、賛成するにせよ反対するにせよ必ず明示します。
→判例に反対する場合は、反対すべき理由をしっかり書きましょう。
◎試験では、あてはめも重視されている。例えば、何が債務不履行・過失なのか(特に債務・注意義務の内容)、損害額は何か、などを事例に即して丁寧に論じる。
→出題者は「あてはめ」も意識して事例文を作っています。事例文をしっかり読んでいれば、出題者の意図もつかめます。
今回の記事は以上です。
この記事は、定期的にリライト(加筆修正)していく予定です。
それでは、また次回!!