こんにちは、コポローです。
今回は、井田良=佐渡島紗織=山野目章夫『法を学ぶ人のための文章作法〔第2版〕』をさせていただきます。
初学者向けの本ですが、初学者以外の方にとっても、答案の書き方を見直すヒントが満載のため、おすすめです。
各種試験の受験者にも非常におすすめです。
あまり知られていない答案の書き方のマナーや、採点する人がどんな思いをもって採点されているかを知ることができます。
〇本書の紹介
法律学の答案の書き方などについて、刑事法・民事法の著名教授と国語教育の専門家が、実例を交えながら解説しておられます。
「文章作法」と題記されているとおり、文章を書くに当たっての技術的な留意事項――主語、係り受け等の各文の注意点、段落の構成の仕方、接続詞の選択の仕方等――が丁寧に示されています。
また、法の初学者向けということで、法的三段論法、判例、論点といった法律学特有の基礎的な概念にも触れられています。
二色刷りで、分量も多くなく、非常に読みやすいです。
答案添削の実例が多数掲載されている点は、類書でも珍しく、大変参考になります!
採点者の目線・考え方を知ることができます。
〇本書で挙げられている例ーーシンプルに答案を書く方法
答案を作るときには頭の中で文章を組み立ててから書く人が多いと思います。
そのため、「次に検討する問題は〜」や、「以上の検討から導き出される結論は〜」というように思考過程を文章に含めてしまう答案が少なくないそうです。
これらは自分の頭の中で考えている順序であるため、答案に書く必要はありません。
より端的で短い文章が読みやすい文章です。例えば、次のとおりです。
「次に検討しなければならない問題は、Aに正当防衛が認められるか否かという問題である。」
↓
「Aの行為は、正当防衛と言えるか。」
これで十分です。書く時間の短縮にもなります。
※コポロー的補足
小見出しを使って、「(1)正当防衛にあたるか」、「(1)正当防衛該当性」などと書くとよりシンプルですし、(改行もあるので)採点者にとって非常に読みやすいです。
〇最後に
文章の書き方について勉強することは、司法試験合格のために遠回りに思われるかもしれませんが、良い文章を書けるようになるとすべての科目の成績が上がるので、勉強のコスパは非常に高いです!!
今回の記事が少しでもみなさんの参考になれば幸いです。
それではまた!!
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