こんにちは、コポローです。
今回は、知的財産法の司法試験考査員(学者枠)を紹介します。
司法試験の出題は、主として学者委員が問題案を持ち寄り、議論等を経て決まります。
ですので、学者委員の関心や考え方を知っておくことは有益です。
以下では、2023年の司法試験委員(知財法学者)2名について、専門分野や著作を紹介します。
①宮脇 正晴(立命館大学)
令和4年度から司法試験考査委員に加わりました。
大阪大学出身。
専門は、商標法ですが、幅広く研究・執筆されています。
最近の論文等
「音楽教室における演奏の主体[最判令和4.10.24]」 法学セミナー 68 (5), 122-123, 2023-05
「特許法102条3項の下での損害額の算定 ―事前のライセンス契約例がある場合の,事後的に見て妥当な実施料額の検討」 L&T別冊『知的財産紛争の最前線 No.7』 7 46-51, 2021
「標識法における損害賠償制度 : 使用料相当額の損害を中心に (特集 知的財産権に関する損害賠償の理論的課題)」民商法雑誌 157(1), 33-46, 2021-04
「商標の類否判断において考慮すべき事情 : 知財高判平成31年3月12日(平成30(行ケ)10121号)判決「キリンコーン」事件を題材に (特集 商標の出所混合の範囲)」商標懇 37(119), 10-15, 2021
「芸能人と芸名をめぐる法律問題 (特集 エンタメ法っておもしろい!)」法学教室 (479), 51-53, 2020-08
「二酸化炭素含有粘性組成物事件 特許法102条2項・3項に基づく損害額の算定[知財高裁令和元.6.7判決」Law & technology (86), 82-93, 2020-01
「孤児作品と著作権 」立命館生存学研究 3, 105-115, 2019-10
「不正競争防止法2条1項3号の保護の始期(「商品」該当性)と終期[判決/知的財産高等裁判所平成28.11.30]」新・判例解説watch : 速報判例解説 26, 277-280, 2020-04
宮脇先生著作(共著)の教材
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②横 山 久 芳(学習院大学)
東京大学出身。
幅広く研究されていますが、 主な研究分野は、職務発明、著作物概念、著作権侵害、著作権の保護期間、商標法あたりです。
最近の論文等
「均等侵害に基づく多機能品型間接侵害の成否と差止め及び損害賠償の範囲[大阪地裁令2.5.28民26部判決]」 (判例評論(第754号))判例時報 (2499), 153-161, 2022-01
「意匠法における先使用権の保護 」学習院大学法学会雑誌57(1), 231-252, 2021-09
「音楽教室における演奏に対する演奏権の行使 : 知財高判令和3・3・18(令和2年(ネ)10022号)」NBL (1200), 64-74, 2021-08-15
「権利の失効 」パテント 73(15), 55-75, 2020-12
「意匠法における多機能品型間接侵害の立法趣旨と不可欠要件の解釈」学習院大学法学会雑誌 56(1), 61-78, 2020-09
「音楽教室等における著作物の実演をめぐる法律問題 (特集 エンタメ法っておもしろい!)」法学教室 (479), 57-59, 2020
(判例評釈)先使用権の成立要件の解釈 : 発明の同一性と事業の準備[知財高裁平30.4.4判決]Law & technology (88), 1-10, 2020
応用美術と著作権法 (特集 著作権法50年の歩みと展望)論究ジュリスト (34), 48-55, 2020
「 AIに関する著作権法・特許法上の問題」法律時報 91(8), 50-56, 2019-07
「 複数の主体が発明の実施に関与した場合の侵害主体の認定に関する一考察」学習院大学法学会雑誌 54(1), 3-31, 2018-09
「非専用品型間接侵害制度の総合的検討」学習院大学法学会雑誌 52(2), 247-289, 2017-03
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